仲秋祭 蜷放生

更新日:2024年02月07日

祭典日:10月スポーツの日を含む土曜・日曜・月曜の3日間行われる仲秋祭の中日

昭和14年の蜷放生

昭和14年の蜷放生(になほうじょう)

奈良時代に大和朝廷に鎮定された大隅日向の隼人の御霊は、蜷や蛤に成り変わったと伝えられている。宇佐神宮の仲秋祭(放生会)では、祭典直前に世襲の蜷職(蜷木家)により集められた蜷や蛤を、葦で編んだ葦苞(アシヅト)と呼ばれる包に納め、祭典中日の西貝神社での蜷饗祭を経た後に、仲秋祭(大祭)に供えられる。

西貝神社での蜷饗祭

西貝神社での蜷饗祭

浮殿での仲秋祭(大祭)

浮殿での仲秋祭(大祭)

大祭の後、寄藻川河口の船上(もしくは河岸)にて行われる放生式(蜷放生)に於いて、散供の儀に続く放生の儀として神職の手により蜷・蛤は葦苞から河中へ放たれ、大隅日向の隼人の御霊を慰める。

大祭を終え葦苞とともに寄藻川の河口へ向かう神職
寄藻川の河口へ向かう行列

大祭を終え葦苞とともに寄藻川の河口へ向かう一行

蜷

河岸で行われる蜷放生

河岸で行われる蜷放生

放生会は現在でも各地の神社仏閣で行われているが、その殆どは「生きとし生けるものへの感謝」の祭典として、鳥や魚を放つ行事を行っている。これは神仏習合時の仏教による殺生戒に色濃く影響されたことによると考えられるが、宇佐神宮では放生会の原初である「誅伐した大隅日向の隼人の鎮魂」の本義を今でも継承し、隼人の御霊たちに祝詞を捧げている。

船上で行われる蜷放生(現在)

船上で行われる蜷放生

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