本殿遷座祭

更新日:2024年02月21日

本殿遷座祭「遷座の儀」(平成27年)

本殿遷座祭「遷座の儀」(平成27年)

本殿遷座祭で飾られた鳥居(昭和16年)

本殿遷座祭で飾られた鳥居(昭和16年)

神社の本殿(御神体を安置する最重要の建物)を定期的に造り替えることを「式年遷宮」や「式年造替」と称す。現在でも伊勢の神宮は20年毎、出雲大社は60年毎に行われているが、かつては宇佐神宮でも式年造替の制度があった。平安時代から鎌倉時代には33年に一度造替の制が敷かれ、以後は臨時造営(都度造営)を重ねて現在に至る。

現在の本殿(御殿)は江戸時代末期の造営で、一之御殿は万延元(1860)年、二之御殿は安政6(1859)年、三之御殿は文久元(1861)年に上棟した。檜皮葺き漆塗りの御殿は概ね30年に一度の修理が必要とされ、昭和60年の修理から30年経過となる平成24~27年には「平成の大修理」として、戦前の「昭和の大造営」以来となる三殿一括の大規模修繕が行われた。本殿修繕の際は、職人が屋根に上るなど御祭神に不敬が及ぶため、工事期間中は別の社殿に御神霊をお移しする(仮殿遷座)。修繕が終わり、御神霊に元の本殿へお返り頂く祭典を「本殿遷座祭(ほんでんせんざさい)」と称し、仮殿遷座祭に増して厳重に奉仕する。

前回の本殿遷座祭は、勅使御参向のもと平成27年5月27~28日に行われた。27日夜の「遷座の儀」では、仮殿である下宮本殿から修理を終えた上宮各御殿へ、浄闇の中を勅使と共に神輿が進んだ。翌28日の「奉幣の儀」では、勅使により新殿へ御幣物(天皇陛下からのお供え)が捧げられ、御祭文(勅使による祝詞)が奏上された。

本殿へ参進する勅使

本殿へ参進する勅使

御幣物を捧げる宮司

御幣物を捧げる宮司

本殿遷座祭「奉幣の儀」(平成27年)

本殿遷座祭「奉幣の儀」(平成27年)