農業における少雨に伴う渇水対策について
今年の梅雨明けは、6月28日と最も早く、梅雨の期間も17日間と最短となりました。
また、梅雨の間も雨量が少なかったためダムなどの貯水量が少なくなっています。
今後の気象状況によっては農業用水の不足が予想されます。
以下の項目を参考に適切な農作物の管理に努め、干ばつ被害等が出ないよう、生産者が連携して農業用水の有効活用に取り組みましょう。
節水対策
農業用水不足が見込まれる場合には、番水や用排水の反復利用等を行い、農業用水の有効活用に努めましょう。
品目別対策
水稲
- 用水系統別に水利計画に沿って、 水利施設の点検、調整を行うとともに水田への配水について計画的に行いましょう。
- 灌排水路の整備に努めるとともに、畦畔からの漏水を防止しましょう。
- 夕立による雨水を有効に利用するため排水口、畦畔からの漏水防止に努めましょう。
- 水田の見回りを強化し、モグラなどの被害を防止しましょう。
- 節水栽培の実施。通常時は黒乾き状態以上を維持しましょう(常時湛水する必要はありません。ただし、幼穂形成期~出穂期、とくに穂ばらみ期は可能であれば湛水しまよう。)
- 強い中干しは避けましょう。
- 高温では、紋枯病、トビイロウンカの多発生が予想されるので適期防除に努めましょう。
- 田植え時等の水不足により、雑草が多発した場合は中後期除草剤を活用し、発生を抑えましょう。
大豆
- 播種後乾燥が続くことが予想される場合は、播種深度を深めにし、鎮圧すると出芽、出芽揃いも向上します。
- 播種が 7 月下旬以降の晩播になる場合は標準播き(10a 当たり 1300 本程度)より 30 ~ 40%密播きしましょう。
- 乾燥防止のため、中耕は標準よりも浅くし、培土は必ず実施しましょう。
- 高温乾燥時にはハスモンヨトウの発生が多くなるので、発生状況に留意し、必要であれば速やかに防除しましょう。
ぶどう
- 土壌水分の蒸散を抑えるため、敷草などによりマルチングしましょう。また、土壌水分の競合を避けるため下草を刈り取りましょう(刈り取った草は、樹冠下にマルチ)。特に苗木は根域が浅いため、可能な限り灌水を行なうとともにマルチングを実施しましょう。
- 水分不足により圃場内が乾燥すると、ハダニ等の発生が多くなるため、病害虫防除を徹底しましょう。
【高温対策】
- 樹体に水分ストレスを与えないよう、ハウス施設の温度管理には十分注意し、自動換気、換気扇等の稼働が適切か確認しましょう。
- 高温乾燥により、収穫時期が早まる可能性があるため、収穫時期に注意しましょう。直接、日光が当たる房など、日焼けの発生が懸念される箇所は、カサかけをおこないましょう。
関連情報:品目別の干ばつ・高温に対する技術対策
大分県農林水産部地域農業振興課 ホームページ
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〒879-0492 大分県宇佐市大字上田1030番地の1 本庁舎2階
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更新日:2022年07月12日