令和3年度宇佐市成人式 式辞(令和4年1月9日)

更新日:2022年01月09日

市長成人式式辞

市長式辞

新成人の主張

新成人の主張

本日ここに宇佐市成人式を挙行するに当たり、市を代表しまして一言お祝いの言葉を申し上げます。

輝ける令和4年の新春を迎え、本日、晴れやかに成人式を迎えられた皆様、誠におめでとうございます。また、本日は、お忙しい中、衛藤市議会議長にご臨席を賜るとともに、宇佐高等学校書道部の皆様には、力強い書道パフォーマンスをご披露いただきました。衛藤議長様、宇佐高書道部の皆様に厚く御礼申し上げます。

さて、昨年、宇佐市の平田井路、広瀬井路が「宇佐のかんがい用水群」として、「世界かんがい施設遺産」登録の認定を受けました。これは、築造から100年以上経過した歴史的価値のある農業用水利施設を世界として認定するもので、県内では初となります。

平田井路は源平争乱時代に築造され、駅館川左岸を、広瀬井路は幕末から明治時代に築造され、駅館川右岸を潤しています。とりわけ、宇佐平野の中央を南北に流れる駅館川の東側、現在の長洲、和間、宇佐などの地は川面よりも20メートルも高い台地であったため、水に乏しく、米がつくれず、江戸時代までは畑作にしか利用できない、痩せた土地でした。

その一帯に現在では、広大な水田が広がっています。それは広瀬井路により駅館川から豊富な水が届けられているからです。この広瀬井路を完成させた人物が宇佐市金屋の庄屋、南一郎平です。一郎平は、1865年(慶応元年)29歳の時、広瀬井路の工事に着手しましたが工事は困難を極めます。莫大な資金を工面するため私財をなげうち、それでも足りず、手形を発行するも返済ができずに2度までも入牢されるなど、苦難の連続でした。途中、明治維新を迎え、着手から8年後の1873年(明治6年)遂に完成に至ります。

この一郎平を支え続けたのは、妻の志津さんです。志津さんの父は、安心院町佐田の賀来惟熊という、民間で初めて鉄製大砲の製造に成功した人です。幕末の日本は列強から圧力を受け、海防強化を図る必要がありました。惟熊は賀来一族の総力を挙げて独自に反射炉を建設し、大砲の製造に成功したのです。藩の力に頼らず、民活で成し遂げたのは惟熊だけです。

この賀来家は、女優の賀来千香子さん、俳の賀来賢人さんの直系の祖先に当たり、NHK「ファミリーヒストリー」でも紹介されました。市では地元の皆さんとともに、世界かんがい施設遺産登録を契機に南一郎平のNHK朝ドラ化を目指していますが、賀来千香子さんにもこの活動を応援していただいています。皆さんも是非、応援をお願いいたします。

南一郎平そして賀来惟熊の一族に共通することは、私財をなげうってでも、ふるさとのため、人々の暮らしのために尽くすという「志」であろうと思います。皆様方には、郷土の偉人に学びながら、「志」をもってご自身の将来の夢にチャレンジしていかれますよう期待しております。本日、郷土の偉人「南一郎平」のマンガ本を記念品として贈呈しているほか、今月30日に予定している朝ドラ誘致推進フォーラムのチラシも配布しています。興味のある方は、是非、ご参加ください。

また、宇佐市では就職情報の紹介や奨学金返済支援など、手厚いUIターン対策等を行っております。積極的なご活用をお願いいたします。 終わりになりましたが、皆様をここまで立派に育て上げられましたご家族の方々に深く敬意を表しますとともに、皆様の輝かしい未来を祝し、式辞といたします。

令和4年1月9日
宇佐市長 是永修治

この記事に関するお問い合わせ先

秘書広報課 広報広聴係
〒879-0492 大分県宇佐市大字上田1030番地の1 本庁舎3階

電話番号:0978-27-8106
ファックス:0978-32-1138

メールフォームによるお問い合わせ

ページに関する評価
このページは参考になりましたか?
このページは見つけやすかったですか?
このページの内容はわかりやすかったですか?