高校入学式祝辞(平成31年4月9日)

更新日:2020年07月13日

高校入学式

春光うららかな季節を迎え、爽やかな躍動が感じられるこの佳き日、平成三十一年度の入学式が挙行されるにあたり、一言お祝いの言葉を申し上げます。新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。決意も新たな皆さんと、これまで限りない愛情を注いでこられましたご家族の皆様に対し、心よりお慶びを申し上げます。

さて、新入生の皆さんは、期待と不安が交錯しつつも、希望に満ち、それぞれの夢を膨らませていることと思いますが、高校生活は義務教育とは異なり、自主性、主体性、自己管理が求められます。高校生としての第一歩を踏み出される輝かしい門出にあたり、皆さんと同じ高校生のプロ棋士のお話を紹介いたします。

将棋の最年少プロ棋士、藤井聡太(ふじい・そうた)七段は愛知県瀬戸市在住の高校二年生です。史上最年少の十四歳二カ月でプロ入りし、加藤一二三(かとう・ひふみ)九段が持っていた十四歳七カ月の最年少記録を六十二年ぶりに更新しました。また、デビュー戦から快進撃を続け、公式戦二十九連勝の新記録を三十年ぶりに達成しました。連勝がストップした後も順調に白星を重ね、中学生でプロ入りした中では、最速の一年一カ月での公式戦通算五十勝、昨年、高校に進学してからは最年少で朝日杯将棋オープン戦連覇、七段昇段という快挙を成し遂げました。

藤井七段は五歳でひらがなより先に将棋を覚えたそうです。日本将棋連盟がプロ棋士を養成する機関である「奨励会」には十歳で入会、入会時に渡された約四百八十ページもの将棋の本を約一年で暗記したといいます。その間、大会でも次々に優勝しましたが、負けると盤面に顔をうずめて泣くほどの負けず嫌いで、将棋教室の先生に稽古がたりないと懇願するほどでした。

お母さんや高校の先生曰く、藤井七段は将棋から離れれば、皆さんと同じごく普通の快活な高校生だそうです。大好きな将棋と出会い、将棋に集中したいという気持ちから、高校進学に躊躇していましたが、時間的な制約はあるものの、高校生活を送りながら強くなることは十分に可能だと考え、進学を決断したのです。

将棋界には「指した手が最善手」という言葉があります。藤井七段は、より厳しい道を選択した訳ですが、自分の決断が正しかったと思えるように常に高い理想を掲げ、不断の努力を惜しまずに高校生活を送っていることが、好結果をもたらしているのです。

新入生の皆さんは、これから自分の夢や目標に向かって歩むこととなります。勉強と部活の両立はできるのだろうか、不安に思うことも多々あろうかと思いますが、高い理想を持ち努力を積み重ねていけば、必ず道は拓けて来ます。皆さんの夢が大きく花開くことを心からご期待申し上げます。

終わりに、新入生の皆さんのご多幸と光り輝く前途をご祈念申し上げ祝辞といたします。

平成31年       4月 9日

宇佐市長    是永 修治

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