平成30年度宇佐市成人式 式辞(平成31年1月13日)

更新日:2020年07月13日

市長あいさつ

輝ける平成31年の新春を迎え、本日、晴れやかに成人式を迎えられた皆様、誠におめでとうございます。心よりお慶び申し上げます。また、新成人祝福のため、大変お忙しい中ご臨席を賜りましたご来賓の皆様、誠にありがとうございます。厚くお礼を申し上げます。

新成人の皆様におかれましては、本日より輝かしい未来に向かってのスタートを切ることとなりますが、皆様の姿を拝見しますと、将来の自己実現のために頑張っていこうという熱意を感じ、とても頼もしく思います。そんな皆さんに宇佐市では、郷土の偉人を描いたマンガ本を進呈しております。これまで前人未到の69連勝を成し遂げた横綱双葉山など6冊を刊行しており、本日は7冊目となる新刊「民権運動のパイオニア大井憲太郎」を記念品として贈呈するとともに、贐として大井憲太郎のお話をご紹介したいと思います。

今年は統一地方選や参院選など選挙イヤーとなっています。今では一定年齢以上の国民が当然のように投票できますが、ここに至るまでには大変な苦労がありました。明治時代、征韓論に敗れた板垣退助らは薩長による藩閥政治を批判。平民に参政権を与え、議会を開設せよと民選議員設立建白書を政府に提出します。後に東大総長となる加藤弘之が時期尚早論を唱えると、新聞紙上で大論争を展開したのが、郷土出身の大井憲太郎です。1843年、院内町高並で生まれた憲太郎は、江戸に出て幕府の洋学機関である開成所に入りフランス学を学びます。明治維新後、「憲法」という文字を創設した箕作麟祥に入門し、憲法の「憲」の字をとって憲太郎と改名。『自由略論』で人存スレバ即チ自由アリ、自由滅スレバ即チ人死スと論陣を張り、世間の大喝采を浴びました。また、衆議院議員になると、同志と共に普通選挙期成同盟会を結成。1925年、念願の普通選挙法が成立しますが、時既に遅く憲太郎没後3年目のことでした。

この普通選挙法における選挙権は成人すべてには与えられませんでしたが、日本は憲太郎の理想に向かって確実に前進し始めたといえます。憲法さえなかった時代から、「国民主権」の重要性を堂々と主張した大井憲太郎の驚くべき先見性は、「人民の人民による人民のための政治」を掲げたリンカーンの演説を彷彿させます。郷土の偉人が、日本の近代を形づくる上で重要な役割を果たしたことを、是非このマンガ本で知ってもらいたいと思います。

成人の皆様方も、真実を見つめ、理想を追い求めてこれからの人生を送ろうと決意を新たにしていることと思います。宇佐市では皆様の夢実現に向けて様々な応援ツールを準備しております。特に、地元で活躍したいと考えている皆さんに対し、就職情報の紹介や奨学金返済支援などのUIターン対策等を行っておりますので、積極的な活用をお願いいたします。

終わりになりましたが、皆様をここまで立派に育て上げられましたご家族の方々に敬意を表しますとともに、皆様の輝かしい未来を祝し、式辞といたします。

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