小学校卒業式祝辞(平成30年3月22日)
うららかな陽光の中、木々が芽吹き、いよいよ春の到来を感じるこの佳き日、ここに卒業証書授与式が挙行されるにあたり、一言お祝いのことばを申し上げます。卒業生の皆さん、ご卒業誠におめでとうございます。
家族の方に手をひかれ、期待と不安で小さな胸をいっぱいにして入学されてから早六年、皆さんの胸の内には、この学校での先生や友達との数え切れない思い出が、たくさん甦っていることと思います。と同時に皆さんの姿を拝見いたしますと、新たな道へ第一歩を踏み出していこうという決意が感じられ、大変頼もしく思っています。
さて、冬季オリンピック平昌大会が多くの感動を残して十七日間の幕を下ろしました。日本の獲得メダル数は十三個で冬季五輪史上、最多となりました。ひとつ一つのメダルにそれぞれドラマがありましたが、特に怪我を克服して金メダルを獲得した羽生選手の華麗な舞は世界中の人々を魅了しました。また、金メダルをとった小平選手が銀メダルとなった韓国の李選手を抱き寄せながら、お互いの健闘を讃えあう姿は世界中から賞賛の声があがりました。そして、パシュート団体女子では組織力でメダリストをそろえたオランダの個の力を破るとともに、新種目マススタート女子では高木菜那選手が頭脳的なレース展開で初代女王となりました。共通していることは、選手自身が言葉では言い表せない努力をしていること、逆境にあっても常に前向きな考え方を持っていること、全ての人に感謝の気持ちを忘れないことではないかと思います。
いよいよ皆さんは四月から中学生です。勉強やクラブ活動に胸を膨らませていることと思います。そこには、新しい出会いがあり、新たな経験があります。時には思うようにいかないこともあるかもしれません。そんな時は、オリンピック選手をはじめ、お世話になった家族や先生、この小学校で一緒に学んだ多くの仲間のことを思い出してください。努力を怠らず、常に前向きに物事を考え、お世話になった方々への感謝の気持ちを忘れない、こういった心の持ち方が重要なのです。そして、自分を信じ、仲間を信じ、懸命に立ち向かっていけば、必ず道は拓けます。皆さんの夢が大きく花開くことを心から願っています。 次に、保護者の皆様におかれましては、今日までいろいろなご苦労があったかと思いますが、このように立派に成長された姿を前にその感激もひとしおのことと、心よりお慶び申し上げます。お子様もいよいよ中学生となり、人生におけるもっとも大切で難しい時期に入ります。楽しみの多い反面、心を悩ませることも多々あろうかと思いますが、しっかり向き合って、お子様の悩みや思い、喜びを共有しながら、温かく見守っていただきますようお願いいたします。
終わりに、これまで昼夜を分かたずご指導いただきました先生方、並びに保護者の皆様方のご労苦に対し、深甚なる敬意と感謝の意を表しますとともに、卒業生の皆さんの健やかな成長と光り輝く前途をご祈念申し上げ祝辞といたします。
平成 30年 3月22日
宇佐市長 是永 修治
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更新日:2020年08月14日