平成29年度宇佐市成人式 式辞(平成30年1月7日)

更新日:2020年08月14日

成人式市長式辞

輝ける平成30年の新春を迎え、本日、晴れやかに成人式を迎えられた皆様、誠におめでとうございます。心よりお慶び申し上げます。また、新成人祝福のため、大変お忙しい中ご臨席を賜りましたご来賓の皆様、誠にありがとうございます。厚くお礼を申し上げます。

新成人の皆様におかれましては、本日より輝かしい未来に向かってのスタートを切ることとなりますが、皆様の姿を拝見しますと、将来の自己実現のために頑張っていこうという熱意が感じられ、とても頼もしく思います。

そんな皆さんに宇佐市では、記念品として宇佐学マンガシリーズ「石川武美」という本を進呈することといたしております。大人としての第一歩を踏み出される門出にあたり郷土の偉人「石川武美」の話をご紹介したいと思います。

石川武美は、明治20年に現在の安心院町で生まれました。「主婦の友社」の創業者であり、雑誌「主婦の友」を創刊した郷土の先達です。

中学進学が一般的でなかった明治時代、苦しい家計を助けるため一旦、入学した宇佐中学校を2年で自主退学し、16歳で単身上京しました。東京の書店で働きながら編集や出版の基礎を学び、29歳の時に今の主婦の友社を創業しました。彼が婦人雑誌の発行と出版事業に生涯を捧げることを決意したのは、少年時代に世話になった同郷で、当時台湾総督府検察官長をしていた尾立惟孝の妻富子や、顧客だった早稲田大学教授の安部磯雄の妻こまを等、素晴らしい人格の女性たちに接し、心打たれ、家庭の幸福と女性の地位向上をめざす必要性を実感したからだと言われています。

紆余曲折を経ながらも順調に発行部数を伸ばした「主婦の友」でしたが、昭和に入り軍靴の足音が日に日に高くなってまいります。そして第二次世界大戦へと突入すると言論統制が一挙に強まり、出版会も戦争推進一色となります。そのような中、武美は日本出版会の社長に就任することとなります。戦争を嫌っていた武美が喜んでこの役職を引き受けたわけではなく、非常時において人が嫌う役目をあえて引き受けたのでした。終戦後、武美は連合国軍、最高司令軍いわゆるGHQから戦争責任を問われます。その際、「戦争中に祖国に協力したことが有罪だというなら「主婦之友」は潔く廃刊するつもりだ」とGHQに伝えました。するとGHQは「多くの日本人が戦争中の行動について責任を回避しようとしている中で「主婦之友」だけが自ら責任を取ろうとしている。そういう勇気を持つ人こそ、これからの民主主義の再建に必要な人だ。廃刊など考えずに協力してほしい」と慰留されたのであります。これにより「主婦之友」は廃刊を免れ、一昨年、創刊100年を迎えることができたのでした。この逆境における身の処し方と責任の取り方は、ひとすじの道を歩み続けた出版人・石川武美ならではの高潔な人格と真摯な生き方を物語るエピソードであります。

新成人の皆さんが、これから歩む行く手には数々の困難が待ち受けているものと思います。そんな時、石川武美の生き方を思い出してほしいのです。志高く、勤勉にそしてどんな逆境にあっても真摯に向っていけば必ずや道は拓けてきます。新成人の皆さんがご自身の将来の夢に向かって大きく羽ばたいていかれることを心より期待いたしております。

なお、宇佐市では皆さんの夢や希望の実現に向けて様々な応援ツールを準備しております。特に、地元で活躍したいと考えている皆さんに対し、就職情報の紹介やUIターン対策等を行っておりますので、積極的な活用をお願いします。

終りになりましたが、皆様をここまで立派に育てあげられましたご家族の方々に深く敬意を表しますとともに、皆様の輝かしい未来を祝し、式辞といたします。

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