市長コラム「二拝四拍手一拝 その1」(令和5年1月号)

更新日:2022年12月22日

二拝四拍手一拝 その1

宇佐神宮

宇佐神宮

明けましておめでとうございます。初詣は宇佐神宮と決めている私ですが、よく宇佐神宮の参拝方法はなぜ「二拝四拍手一拝」なのですかと聞かれます。そこで今回は、二拝四拍手一拝についてお話しします。


魏志倭人伝によると、邪馬台国などの倭人は貴人に対し、ひざまずいての拝礼に代えて手を打っていたと記されています。拍手(かしわで)を打つことにより武器を持っていないこと、敵意のないことを示すとともに、相手に敬意を表したと解説されています。その風習が神に対して拍手を打つ原点になったと言えますが、江戸時代までは拝礼方法はバラバラで、明治時代に行事作法が示されたことにより「二礼二拍手一礼」が定着したとのことです。


しかし、宇佐神宮は二拝四拍手一拝。ほかにも出雲大社などが二拝四拍手一拝となっています。四拍手する意味の第1は「四季、春夏秋冬」です。天災に見舞われることなく、実りと繁栄を祈願するというものです。第2は「四方、東西南北」です。四方八方を守護する神に敬意を示すというものです。


いずれにしても、通常二拍手のところを倍の4回、拍手を打つのは格式の高い神であることの証拠です。ただ『逆説の日本史』で有名な井沢元彦氏は「死」という第3の意味があるといいます。次号に続く。

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