市長コラム「双葉山六十九連勝 その1」(令和4年6月号)

更新日:2022年05月25日

双葉山六十九連勝 その1

双葉山の写真

大相撲3月場所は新関脇の若隆景(わかたかかげ)が優勝決定戦の末、元大関の平幕高安(たかやす)を下して初優勝しました。新関脇の優勝は双葉山以来、86年ぶりです。また、若隆景の祖父である元小結の若葉山は双葉山道場から初土俵を踏んでおり、優勝会見で若隆景は「祖父も喜んでいると思う」と述べています。

双葉山の新関脇は昭和11年5月場所。当時は年2場所の11日制で、直近の1月場所、東前頭3枚目だった双葉山は、6日目に横綱玉錦(たまにしき)に敗れたものの7日目瓊ノ浦(たまのうら)に勝ってから5連勝、9勝2敗の好成績で新関脇に昇進したのでした。

そして、新関脇で初めて横綱玉錦に勝って全勝し、初優勝を飾るのです。父・義広は「フタバミンナカッタノオ チチウレシ ヨシヒロ」と打電。初関脇の全勝での初優勝に双葉山は一気に世間の注目を浴びます。しかし、瓊ノ浦への勝利が世紀の大記録69連勝のスタートになろうとは誰も想像出来ませんでした。

新関脇で全勝初優勝した双葉山は大関に昇進します。翌昭和12年1月場所も11戦全勝で連続優勝すると、いったいどこまで連勝記録を伸ばすのか、相撲人気は沸騰。次の5月場所から1場所13日に延長されますが、それでも国技館前は入場できない人であふれました。次回に続く。

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