市長コラム「世界かんがい施設遺産 その1」(令和3年8月号)
世界かんがい施設遺産 その1
平田頭首工
宇佐平野は大分県最大の穀倉地帯ですが、その基盤となっているのが「かんがい施設」です。かんがい施設とは、農作物を育てるため河川などをせき止め、田や畑に人工的に給排水する施設のことです。アフガニスタンで銃弾に斃(たお)れた中村医師が手掛けたのもかんがい施設でした。水があれば貧困、病気、難民問題などが解決できるのです。
かんがい施設を建設するには、資金の手当て、難工事を成し遂げる技術力、地元調整など幾多の困難を乗り越えなければなりません。宇佐平野の場合も例外ではなく、先人たちの情熱と血のにじむような苦労の上に成り立っています。市では宇佐土地改良区とともに、平田井路と広瀬井路を「宇佐のかんがい用水群」として、大分県初の世界かんがい施設遺産の登録を目指しています。
世界かんがい施設遺産とは、かんがいの歴史・発展を明らかにし、かんがい施設の適切な保全に資するため創設された制度です。認定には、建設から100年以上経過していること、農業振興に寄与していること、当時としては先進的技術が施されていることなどが要件となります。先般、国内審査を通過し、現在、国際かんがい排水委員会で審査中。11月にモロッコで開催される国際会議で決まる見込みです。次回は平田井路についてご紹介します。
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更新日:2023年04月19日