市長コラム「宇佐海軍航空隊開隊 その2」(令和元年11月号)

更新日:2023年04月06日

宇佐海軍航空隊開隊 その2

艦爆標的

前回お知らせした通り、宇佐空は艦爆・艦攻の搭乗員養成を目的としていました。艦爆は宮熊沖と中津田尻沖の標的を爆撃目標に、艦攻は山国川河口の灯台を雷撃目標に猛特訓が続き「鬼の宇佐空」と呼ばれました。また、昭和16年10月には最新鋭航空母艦「翔鶴」「瑞鶴」の艦上攻撃機隊が、宇佐空を基地に実戦を想定した訓練を開始しています。

翌11月、皇紀2600年を記念した宇佐神宮大造営が竣工、本殿遷座祭が厳かに斎行されました。大分合同新聞の前身である大分新聞によると「日本武士道の精髄、日本精神具現の神鎮まりし給うここ小椋山に千古の神威を秘めた官幣大社宇佐神宮の復興御造営は全国民の赤誠によって見事に完成」とあり、当時の興奮が伝わってきます。

このような中、宇佐空教官の高橋赫一(たかはしかくいち)少佐は空母「翔鶴」の艦爆隊長に任命され部下と共に着任します。昭和16年当時、日本の中国・アジアへの進出を巡り、日米間で外交交渉が行われていました。しかし、対日石油輸出禁止に加え、11月26日には中国からの撤兵やアジアの状態を満州事変以前に戻すことなどを要求する最終案(ハル・ノート)が提示され交渉は破局。12月1日、千島列島択捉(エトロフ)島単冠(ヒトカップ)湾に集結していた連合艦隊に出撃命令が下ります。次号に続く。

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