市長コラム「隼人の乱と放生会 その2」(平成30年10月号)
隼人の乱と放生会 その2
今年も10月6日から8日にかけて、放生会(仲秋祭)が行われます。宇佐神宮の神輿が和間小の児童が奏でる笛や太鼓の道行き囃子に先導され、寄藻川の河口付近にある和間神社の浮殿へ御神幸。神職による祓詞と僧侶による読経の中、蜷を放流して隼人の霊を慰めます。養老4年(720年)、朝廷軍とともに隼人の乱を鎮圧した八幡神でしたが、その後、宇佐地方では疫病や凶作などが起こり、隼人のたたりと恐れられました。八幡神が仏に相談したところ、生き物を放って隼人の霊を供養する放生会が始まったとされています。
開始時期については諸説ありますが、天平16年(744年)が有力です。その背景を考察してみます。725年、八幡神が現在地に移り一之御殿が、733年に二之御殿が建立され、738年、弥勒寺が日足から境内に移され、初代別当に法蓮が就任します。八幡神が着々と力をつける中、743年に大仏建立の詔が出されると、法蓮を中心に世の中を仏の力で治めるビジュアルな儀式として放生会が企画されました。この企画は大ヒット、全国に広まります。八幡神は軍事面のみならず神仏習合面でも時代をリードしたのです。
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更新日:2023年04月07日