春宮神社

更新日:2024年02月22日

昭和大造営前の春宮神社

昭和大造営前の春宮神社(とうぐうじんじゃ)

春宮とは皇太子のこと。宇佐神宮の摂社で、応神天皇(八幡大神)の御子神である莵道稚郎子命が古くから祀られる御社である。仁徳天皇となった兄の大鷦鷯命(おおささぎのみこと)をはじめ、莵道稚郎子命(うじのわきいらつこのみこと)を除く五柱の神々は、若宮神社に祀られている。

日露戦争の戦利品として奉納された大砲

日露戦争の戦利品として奉納された大砲

応神天皇は勤勉な莵道稚郎子命を跡継ぎにしたいと考え、皇太子にしたといわれている。しかし、大鷦鷯命が長男であったことから、莵道稚郎子命は自分が継承するのは正しくないと考えていた。

応神天皇の死後、莵道稚郎子命は兄に天皇の位に就くことを勧めたが、大鷦鷯命は彼らの父親の意思を尊重したいと考え、それを固辞した。

天皇不在のまま数年が経った後、莵道稚郎子命は国の行く末をますます案じるようになり、彼の兄が天皇になる道を切り開くため宇治川に身を投げた。

「蓑虫山人絵日記」に描かれた春宮神社

「蓑虫山人絵日記」に描かれた春宮神社

莵道稚郎子命は生前、聡明で知的な学生と知られており、現在は学問の神として崇拝されている。

春宮神社は室町時代以前に創建されたが、現在の社は昭和大造営により昭和11年(1936)に再建された。

現在の春宮神社

春宮神社