上宮

更新日:2024年02月09日

蓑虫山人絵日記に描かれた上宮

「蓑虫山人絵日記」に描かれた上宮(1864)

昭和40年代の上宮

昭和40年代の上宮(じょうぐう)

小椋山に鎮座する上宮は、宇佐神宮の主祭神である八幡大神(応神天皇)と、応神天皇の母である神功皇后、そして古くから宇佐の地で崇拝されてきた比売大神の三柱を3つの御殿にお祀りしている。

八幡大神は国家の神、神功皇后は家庭の神、比売大神は社会の神として、古来より皇室をはじめ国民の篤い崇拝を集めてきた。

八幡大神をお祀りする一之御殿が小椋山に建てられたのは奈良時代の725年で、これが宇佐神宮の創建である。

その8年後、二之御殿が建立され比売大神をお祀した。そして、一之御殿造立から約100年後、平安時代823年に三之御殿を建て神功皇后をお祀りし、上宮は3つの御殿が鎮座する形となった。

一般的な神社での参拝は、二礼、二拍手し、手を合わせながら静かに祈り、最後に一礼するが、宇佐神宮では、二拝四拍手一拝が作法とされている。また上宮と下宮では、三柱を祀る3つの御殿にそれぞれ参拝する。

江戸時代中期「宇佐宮境内図」に描かれた上宮と下宮

江戸時代中期「宇佐宮境内図」に描かれた上宮と下宮

上宮「本殿」である一之御殿、二之御殿、三之御殿は、宇佐神宮発祥の「八幡造」と呼ばれる建築様式で建てられている。各御殿は、通路でつながった2つの別々の建物のように見えるが、2つの切妻屋根を持つ1つの建造物である。内部は、寝台を備えた内側の広間である「内院」と、御椅子が置かれた外側の広間である「外院」に分かれている。神々は、日中は外院で人々の祈りを受け、夜は内院にお移りになり休息される。この3つの御殿の中は、鳳凰の絵によって豪華に飾られている。

全国には4万社あまりの八幡神社があるといわれているが、現存する伝統的な木造八幡造の神社は10社に満たない。

鳳凰図の襖絵(大正時代)

鳳凰の障壁画(大正時代)

西中門と本殿(大正6年)

西中門と本殿(大正6年)

現在の本殿

本殿

上宮の中に建つ3つの小さな神社は、三柱の御殿を守護する神々を祀っている。

春日神社は八幡神の御殿を守護しており、古来より天照大神を八幡大神とともに補佐するとされる春日大明神を祀っている。北辰神社は比売大神の御殿の守護社で、小椋山の地主神と伝えられる造化三神を祀っており、本殿と同じく八幡造で建立されている。住吉神社は神功皇后の御殿の守護社で、神功皇后に数々神威を与えた住吉大神を祀っている。これらの神社に加えて、八子神社と呼ばれる上宮の壁沿いに植えられた大きな一本の楠は、八幡神の子女である八王子神をお祀りしている。

室町時代「応永の古図」に描かれた上宮

室町時代「応永の古図」に描かれた上宮

現在見られる上宮の御殿は、江戸時代末期1859年から1861年に再建された。平成24~27年(2012~2015)に大規模な修繕が行われ、漆塗りの濃い朱色の柱、漆喰の白い壁、桧皮葺の屋根が、緑豊かな周囲の山々や開放的な大空と調和し、創建から1300年経つ今もなお華麗で尊厳ある姿をたもち続けている。

上宮「本殿」は国宝に指定されており、北辰神社、南中楼門、西大門は大分県の有形文化財に指定されいる。

現在の北辰神社

北辰神社

現在ん西大門

西大門

現在の南中楼門(勅使門)

南中楼門(勅使門)

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