「ハンセン病って?」「無らい県運動」

更新日:2022年01月11日

人権の事を誰でも身近に考えてほしくて、わかりやすいように4コマ漫画にしました。
楽しみながら人権について学んで、心豊かな街宇佐市にしていきましょう。

☆登場人物の名前の由来☆
りんちゃん・・・隣保館の隣(りん)から名付けました。
けいちゃん・・・人権啓発の啓(けい)から名付けました。

人権4コマ漫画

人類の歴史上もっとも古くから知られ、恐れられてきた病気の一つであるハンセン病は、らい菌が主に皮膚と神経を侵す慢性の感染症ですが、治療法が確立された現代では完治する病気です。

らい菌の増殖速度は非常に遅く、潜伏期間は約5年ですが、20年もかかって症状が進む場合もあります。ハンセン病の感染力は弱く、ほとんどの人は自然の免疫があります。そのためハンセン病は、“最も感染力の弱い感染病”とも言われています。

ハンセン病の患者・回復者の方々の多くは様々な苦しみを強いられてきました。「らい予防法」という法律により、患者を強制的に療養所収容・隔離したり、患者の出た家を消毒したりしたことなどから、「強い感染力を持った恐ろしい病気」という誤ったイメージが社会に定着してしまったこと、同一の家族内で発病することがあり、遺伝病と誤解されていたこと、このような偏見で患者は差別の対象となりました。

「らい予防法」が廃止された現在でも、社会に残る偏見・差別から、親や兄弟姉妹と一緒に暮らすことができない。自由にふるさとに帰ることができない。実名を名乗ることができない。一生療養所から出て暮らすことができない。結婚しても子どもを持つことができない。死んでも故郷の墓に埋葬してもらえないとこのような苦しみを持ちつづけている人が多くいます。

療養所で生活されている方々の過去の時間を取り戻すことはできません。ですが、これからの明るく楽しい生活、安心して療養所の外でも生活できるような支援は、私たちにもできるのではないでしょうか。


ハンセン病を正しく理解し、それを家族や周囲の人に伝えてください。
 

ハンセン病って?

「ハンセン病は感染力が弱いにもかかわらず、国が強制隔離を進めるために市民をあおり、市民は『隔離は良いこと』という誤った理解の下で積極的に参加した」これが”無らい県運動”です。市民はハンセン病を学ぶことなく恐怖感を膨らませ、患者や家族を加害者扱いし、長年にわたり深刻な差別を引き起こしました。らい予防法(新法)が96年に廃止された今もなお差別は続いています。

無らい県運動は、現在のコロナに対する”自粛警察”ととても良く似ています。
科学や医学の知識のない市民は『うつるかもしれない』という漠然とした不安から、『感染者=感染させる人は加害者。自分は被害者』と考え、感染者や疑いのある人や集団に偏見を持ちやすいです。それが差別、人権侵害につながる」とは思っていないのです。

国の自粛要請に従わず外出や営業をした人に嫌がらせする「自粛警察」もよかれとおもってしているのです。

差別をなくすためには、知識を得ることが大事です。正しい知識があれば、患者への偏見はなくなるはずです。
自分で学べることから学んで、差別や偏見のない社会にしましょう。

無らい県運動

この記事に関するお問い合わせ先

人権啓発・部落差別解消推進課 隣保館
〒879-0453 大分県宇佐市大字上田1043番地の1

電話番号:0978-33-1707
ファックス:0978-33-1707

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