市長コラム「駅館川と森田ラッパ その1」(令和6年1月号)

更新日:2023年12月18日

駅館川と森田ラッパ その1

森田克巳

森田克巳氏

大分県一の穀倉地帯を誇る宇佐平野。圃場(ほじょう)整備された水田、その水田を潤す水路、東西南北に走る大幹線農道など、これらは昭和40年代以降、駅館川総合開発および大規模圃場整備事業により整備されたものです。当たり前のような風景ですが、ここに至るまでの道のりは決して平坦ではありませんでした。

駅館川は「雨が降れば洪水、日が照れば干ばつ」で「やっかい川」と呼ばれていました。その昔、米は通貨のようなもので、米を作ることが農家の悲願でした。平田井路、広瀬井路などの完成もあり、駅館川流域に水田が広がりますが、供給できる水量に限りがあります。度々干ばつに襲われました。

昭和11年、国に対策を求め陳情します。しかし、参加したのは宇佐郡27町村のうち11町村だけ。国から足並みの悪さを指摘され、県内の他地区が次々と着工していく中、駅館川地区は取り残されます。昭和29・30年、いわゆる昭和の大合併により誕生した6町になって、ようやく陳情活動が本格化します。

そのような中、昭和33年、大干ばつが発生、駅館川の干ばつ対策は待ったなしの状況となります。この事業を担当したのは「森田ラッパ」の異名を持つ県農業土木技術職員、森田克巳(かつみ)氏(故人)。「駅館川は水田が多すぎる」平成22年、宇佐文化会館で講演に立った森田氏は問題点を指摘しました。

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