市長コラム「相撲ウクライナ代表チーム」（令和4年9月号）

3回にわたり双葉山の話が続きましたが、もう一つ相撲の話題をお届けします。去る7月、米国バーミングハム市で行われたワールドゲームズにおいて、宇佐市で合宿した相撲ウクライナ代表チーム6選手は、金2、銀3、銅2のメダルを獲得する大活躍を見せました。

代表チームにとって宇佐市は日本での初めての合宿地。侵攻が続く祖国や家族を案じつつ、慣れない異国での合宿は不安だらけだったと思います。そのような中、祖国に勇気や誇りをプレゼントできたのは、祖国を思う強い気持ち、そして精進の賜物（たまもの）であり、心よりお祝い申し上げたいと思います。

6月2日から2週間の合宿期間中、多くの方々より寄附金、差し入れなどをいただくとともに、立命館大学、神戸親和女子大学、鳥取城北高等学校女子相撲部・OGの皆さまには合同練習に参加いただきました。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。また、最終日には宇佐神宮や双葉の里を訪問、笑顔で送り出すことができました。「よく頑張った」八幡神や双葉山からの声が聞こえてきそうです。

ただ、厳しいウクライナ情勢に変わりはありません。一刻も早く平和が訪れることを祈るばかりです。この度の合宿は、わが町も戦場であった宇佐市に貴重なレガシーを残してくれました。今後も関係団体などを通じて友好交流が図られるよう期待したいと思います。