市長コラム「双葉山六十九連勝 その3」(令和4年8月号)

更新日:2022年07月25日

双葉山六十九連勝 その3

市長の第1席受賞の賞状

安芸ノ海に敗れた双葉山は、いつものように無言で引き揚げると、陽明学者の竹葉秀雄氏に「ワレイマダ モッケイタリエズ フタバ」と打電。この電報は外遊途上にあった師匠の安岡正篤(まさひろ)氏へも届けられました。木鶏(もっけい)とは『荘子』の故事に由来する言葉です。

《昔、闘鶏を育てる名人が王から強い鶏の訓練を頼まれます。10日たって王が「もう使えるか」と聞くと、名人は「空威張りの最中です」と答えます。さらに10日たって王が聞くと「敵の声や姿に興奮します」と答えます。また、10日たって聞くと「まだ駄目です。敵を見下すところがあります」と答えました。さらに10日たって聞くと「もうよろしいでしょう。いかなる敵にも無心です。その姿はまるで木鶏(木で作った鶏)のようです。徳が充実して天下無敵です」と答えました》

「新版 横綱の品格」によると大関の頃、安岡先生から木鶏の話を聞いた双葉山は、木鶏の境地に近づきたいと心がけます。そして70連勝ならずの日「木鶏たらんと努力してきたが、現実には木鶏たりえない自分を自証せざるを得なかった」と述懐しています。

最後に私事で恐縮ですが、私の川柳を紹介します。これは第36回大分合同新聞社読者文芸コンクールで第1席を受賞した作品です。泉談亭先生選。

 

題「実」

木鶏を 目指し結実 双葉山

修身

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