市長コラム「鏝絵 その2」(令和3年3月号)

更新日:2021年02月25日

鏝絵 その2

鯛釣り恵比寿

鯛釣り恵比寿

 

  鏝絵(こてえ)創始者は江戸時代後期、伊豆国(静岡県)の左官職人・入江長八(いりえ ちょうはち)ですが、安心院町にも長野鉄蔵、佐藤本太郎、山上重太郎といった優れた左官職人がいました。平成9年に旧安心院町が発行した『安心院鏝絵』によりますと、入江長八は立体的に盛り上げた漆喰(しっくい)の上に筆で顔料を塗る「上塗り技法」ですが、安心院の長野らは、ある程度盛り上げた白漆喰の上に、3ミリから5ミリの色漆喰を塗り被せて仕上げる「練り込み技法」だそうです。前者は風雨に弱く屋内で、後者は屋外で採用されましたが、やがて「練り込み技法」が主流となります。


先人たちが残してくれた文化遺産を守るため、旧安心院町は全国に先駆けて保存運動に取り組み、平成8年には「大分の鏝絵習俗」として国選択無形民俗文化財になっています。

  この鏝絵文化を全国に発信しようと、NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」にも出演した、現在を代表する左官職人の久住有生(くすみ なおき)氏、東京大学名誉教授で建築史家の藤森照信(ふじもり てるのぶ)氏、また地元出身で京都国立博物館研究員の宮川禎一(みやかわ ていいち)氏をお招きし、全国鏝絵サミットの開催が予定されていましたが、新型コロナウイルスの影響により、残念ながら延期となりました。

  開催された暁にはみなさんも是非とも鏝絵の魅力を堪能いただきたいと思います。

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